例えば、自分は全く成約が取れずに悩んでいる時に同僚は成約が続いている、自分は昇進できず安い給与で生活が苦しいのに同僚はどんどん出世していくといった周囲の人が自分より結果を出している時、どのような感情になるでしょうか。周囲の人に比べて自分は負けている、劣っていると思う感情を劣等感といいます。この感情は誰もが持つものですが、仕事面で劣等感が強いと損をしかねません。
自分が劣っている、負けていることを認めるのはとても勇気がいることです。負けていることを認めると自尊心が酷く傷ついてしまい、相手に負けていないところを探そう、相手を引きずりおろしたいという嫉妬心が出てしまう人が少なくありません。そうなると、上手くいっている相手の言葉が自慢や見下し、嫌味に聞こえやすくなり、関係が悪くなってしまいます。
しかし、仕事で成功している人は、何かしら成長するための人脈やいい方法を持っている人が多いです。相手の頑張りを認めていい関係でいれば、そうした人脈や方法を教えてもらえることもあるでしょう。それなのに相手の言葉を嫌味などと捉えて敵対心を持っていると、そうした成功するために聞いておくべき話が聞けなくなります。その結果、自分が成長するチャンスを逃してしまうことになるのです。そうならないためには、相手にモヤモヤしてしまう気持ちは劣等感からくるものだと認め、気持ちを切り替えて成功した相手の頑張りや成果を尊重することが欠かせません。他人と自分を比較しても意味がないことは『劣等感と戦え！』に書かれており、他人は他人、自分は自分としっかりと割り切ることも大切です。